今日の日記
えーこちらがそのゴミ屋敷ですね。ゴミの山が塀の高さを超えて積み上がっており、今にも歩道に溢れそうになっています。
あっ玄関から60代くらいの男性が出てきました、このゴミ屋敷の家主でしょうか。お話を伺ってみたいと思います。
あのーすみません、この家の住人の方でしょうか。
「…そうだけど」
私ニュースデイリーの者なんですけども、取材をさせていただきたくてですね、今お時間よろしいでしょうか?
「いいよ、別に」
ありがとうございます。今近所の方々の間でこの家がゴミ屋敷だと言われているのはご存知ですか?
「…知らないよ」
それでですね、あまりにも汚いので近所の方から区役所の方に苦情が寄せられているんですよ、ご存知でしたか?
「だから知らないよ」
なぜゴミを片付けないんでしょうか?
「いやゴミじゃないよここにあるやつ。全部ブログのネタなの。ゴミなんかじゃないよ」
しかしですね、例えばこちらにあるプラスチック製の割れたじょうろ、これなんか何の役にも立たないゴミじゃないんですか?
「いやゴミじゃないってそれも、全部ブログのネタだよ。あんたブログやったことあんの?こういうのもネタになるの、ブログの」
ただ異臭がするといった苦情も出ていましてですね、実害が出ている以上処理するべきではないですか?
「え?誰が言ってんのそんなこと。そんなこと俺のブログのコメント欄には書いてないよ」
いやブログのコメントではなくてですね、近所の方からそういった声が出てるんですよ。
「近所がどうとか知らないよ!俺のブログになんか意見したいんだったらさ、コメント欄に書いてくれないと困るの!そんなん俺の知らないとこであーだこーだ言われても知らないよ!」
ブログの話ではなくてですね、この家に溜まっているゴミの…
「ゴミじゃないって言ってんでしょ!ブログのネタ!ブログのネタなんだからブログの話でしょ!だからコメント欄に書いてくれって!」
では貴方が運営しているブログのコメント欄に、ゴミを…
「ゴミじゃなくてネタ!!」
失礼しました、ネタを処分してくれと書いたら貴方は応じるんですか?
「は?そんなアンチの言うことなんて聞くわけないでしょ」
ですが実害が出てる以上ですね…
「だから実害がどうとかさあ!俺知らないもん!ブログにコメント来てないもん!そういうコメント!来てないんだったら知るわけないじゃん!もう俺忙しいからさ、帰ってくんないかな!」
しかしですね…
「帰れって!俺出かけるから!忙しいから!帰れ!!」
そう言ってゴミ屋敷の主である男性は走り去ってしまいました。ニュースデイリーの取材に対して区役所は「近隣の皆様方からの苦情は把握しております。現在対処しておりますので、もうしばらくお時間を頂くこと、ご了承下さい。」とコメントしました。